国宝の五重塔が美しい海住山寺は木津川市を代表する寺院

木津川市にくると必ず立ち寄りたくなるのが、宇治茶でおなじみの福寿園本社の近所にあるパン・オ・セーグル（全品天然酵母100％のパン屋）です。京都の南部地域を代表するパン屋さんといっても言い過ぎではないでしょう。

お店の中に入ると、まず目を引くのが存在感のある本物のブルートレイン。初めての方なら驚きと同時に不思議な気持ちになるはずです。鉄道好きの方にはたまらないでしょうね！この日は、はやぶさのプレートが掛けられていましたが、日によって店主の気分で入れ替えがなされます。

ブルートレインの前には、焼き立てのふんわりとした香りが漂うおいしそうなパンばかりが並べられています。今日は時間が遅かったので種類は少なめでしたが、お目当てのパンは残っていましたのでラッキーでした。こちらで購入したパン類は2階のイートインスペースで食べることがでます。また、おいしいパンの他に11時から14時までの時間帯はランチ営業も・・・

購入したのは、無添加生クリームがサンドされた生クリームメロンパンと黒豆にうぐいす、金時がタップリと入った豆三昧。どちらも大阿蘇牛乳によく合いました。どちらもオススメですので機会があれば、ぜひご賞味ください。

パン・オ・セーグルから北東へ8キロほど行くと海住山寺があります。8キロといいましても最後の2キロは険しく危険が伴う山道を進まなければなりません。安全運転で、20分ほどで到着です。駐車場（無料）には車はゼロ台。余談ですが、大きなアブが大量に発生していたため車の扉を開けるタイミングに苦戦しました。

入山志納金（100円）を納めて、先ずは本堂へ。お賽銭箱に書かれている言葉『人の生は 得ること難く やがて死すべき命 今あるは 尊し』を一読してから手を合わせました。心が落ち着く瞬間ですね。

本堂前の狛犬、じっくりとご覧になってください。とてもユーモラスな顔をしていますよね。昔に流行ったダメおやじ（赤塚不二夫の人気アニメ）の顔にそっくりでしたので笑いが止まりませんでした。人を笑顔にする狛犬って素敵すぎます。あっ、狛犬をバカにしている訳ではございませんのでご容赦ください。

本堂を前に左へ進むと立派な国宝の五重塔があります。こちらは、慈心上人により1214年（建保2年）に建てられたもので、小さいながらも整った外観が印象的です。心柱が初層で止められている点は建築史上名高いもののようです。秋には、五重塔を取り囲むモミジやカエデが真っ赤に色づき参拝客を魅了することは間違いないでしょうね。

存在感のある五重塔とは対照的に無造作に置かれているように見えるのがこの岩風呂。鎌倉時代とはっきり書かれています。歴史的価値は高いはずなのに屋根や囲いはなく、その気になれば触れることだって可能です。実は、この中には可愛らしい二匹の猫ちゃんが入っていました。気持ち良さそうにお昼寝をされていましたので静かにその場を去りました。

本堂のわき道から3分ほど山を登ると絶景ビューポイントがあります。眼下に広がっているのは聖武天皇の恭仁宮があった場所のようです。景色を見ながら深呼吸をすると気分爽快！遥か天平の時代にタイムスリップすることができました。

海住山寺の文化財を見て回った後は、直ぐに帰るのではなく少し山道を散歩してみるのも楽しいとおもいます。季節の草花が出迎えてくれるとおもいますので心も体も癒されるはずです。夏は蚊が大量に潜んでいますので、登られる方は虫除け対策を万全にしてから入山ください。